国内外で活躍する高松市生まれの実力派チェリスト・宮田大(36)のリサイタルが20日、観音寺市観音寺町のハイスタッフホール大ホールで開かれる。宮田が音響の素晴らしさに驚いた同ホールで、4月にレコーディングしたアルバム「ラフマニノフ『チェロソナタ』」(10月19日発売)の収録曲を中心に、名器ストラディバリウス「シャモニー」の重厚で華やかな音色を響かせる。


ステージに立つ宮田大(右)とジュリアン・ジェルネ ⓒBANAZO

ステージに立つ宮田大(右)とジュリアン・ジェルネ ⓒBANAZO


 宮田は桐朋学園大を首席で卒業し、2009年に「第9回ロストロポーヴィチ国際チェロコンクール」で日本人として初優勝。小澤征爾ら世界的な演奏家や海外のオーケストラとも共演を重ね、幅広く活動している。
 アルバムの収録は同ホールでの公演をきっかけに、音響設備の良さなどから宮田が録音会場に熱望した。プロの演奏家が地方のホールでレコーディングを行うのは珍しいという。
 リサイタルは、同アルバムの発売記念公演による全国ツアーの一環。プログラムは7曲を予定し、宮田の思い入れが強くCDのタイトルにもなっているロシア出身の作曲家ラフマニノフの「チェロソナタ」のほか、ウクライナ出身の作曲家カプースチンによる「ニアリーワルツ」や「エレジー」を取り上げ、ジャズ調のメロディーを軽やかに奏でる。ピアノは10年以上共演する盟友、ジュリアン・ジェルネ(ベルギー出身)。
 宮田は「実際にレコーディングしたホールで演奏する機会はなかなかない。このタイミングを逃さず、ぜひ足を運んでほしい」と来場を呼びかけている。
 かがわ文化芸術祭2022参加公演。午後3時開演。一般4500円ほか。未就学児の入場不可。問い合わせはハイスタッフホール、電話0875-23-3939。

(四国新聞・2022/11/10掲載)


宮田大 チェロ・リサイタル2022 with ジュリアン・ジェルネ



関連情報