西日本放送の開局70周年を記念した舞台公演「巌流島」が来年3月15日、香川県高松市玉藻町のレクザムホールで開かれる。剣豪・宮本武蔵と佐々木小次郎の対決に焦点を当てたアクション時代劇。主演の武蔵役を俳優の横浜流星、小次郎役を歌舞伎俳優の中村隼人が務め、名勝負として語り継がれてきた「巌流島の戦い」を現代の新解釈で描き出す。チケットは17日から発売。

 日本テレビが企画・製作し、2月の東京公演を皮切りに全国8会場を巡演。高松公演は7カ所目となる。
 今作で描かれるのは、関ケ原の戦いを経て剣の道を突き進む武蔵と小次郎。2人は互いに認め合いつつも、相手を討ち破ってこそ本懐を遂げられると信じ、運命に導かれるように最後の大一番に挑む―。
 横浜はドラマや映画で主演を重ねるなど注目を集め、空手の経験を生かしてアクションでも高い評価を得ている。中村は「ONE PIECE(ワンピース)」など人気漫画を題材にした歌舞伎舞台に出演して伝統芸能の可能性を追求しており、2人が織りなす迫力の殺陣が見どころとなる。
 脚本は時代物に定評があるマキノノゾミ、演出は多数の話題作を手がける堤幸彦が担当。今作では武蔵と小次郎の出会いや2人が歩んだ人生、命をかけて戦った理由など、決闘の裏に隠された人間ドラマを克明に描くほか、映像効果など最新の技術も駆使して舞台を彩る。
 公演を前に横浜は、武蔵について「武骨でわが道を行く人だが心根は優しい。男として尊敬しかない」とした上で「葛藤や心の揺れも表現し、自分にしか出せない武蔵を見せたい」と意気込みを語った。
 午後1時開演。入場料はS席1万2500円ほか。問い合わせはデューク高松、電話087-822-2520。

(四国新聞・2022/12/02掲載)


「巌流島」公式サイト


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