高松市は、塩江町で進めている塩江道の駅エリア再整備事業に伴い、温浴施設「行基の湯」を5月8日に閉館する。同事業では道の駅と温浴施設を複合した観光施設を新設するとともに、別棟で新たな医療施設を建設することになっており、2026年の開業を目指している。


塩江道の駅エリアに新設する観光施設の完成イメージ図

塩江道の駅エリアに新設する観光施設の完成イメージ図


 行基の湯は、旧塩江町が2000年にオープン。古風な木造建築が特徴で、大浴場や露天風呂などを備え、これまで130万人超が利用している。
 市によると、観光施設は現在の行基の湯側に、香東川を挟んで立つ道の駅しおのえを移転させ、温浴施設と一体で整備する。敷地面積は約2700平方メートル。木造平屋一部鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積は約2200平方メートル。
 1階が道の駅で、地域産木材を柱や床などに使用する。2階となる温浴施設は広さ約650平方メートル。内湯、森林を借景とした露天風呂などを配し、国が療養泉として認める源泉のかけ流しも計画している。


塩江道の駅エリアに新設する温浴施設の完成イメージ図

塩江道の駅エリアに新設する温浴施設の完成イメージ図


 新たな医療施設は近くの市民病院塩江分院を移転新築。敷地面積は約1500平方メートル。鉄筋コンクリート一部鉄骨2階建て、延べ床面積は約1200平方メートル。観光、医療両施設を合わせた全体の敷地面積は約9600平方メートルで、駐車台数は既存の道の駅を含め約140台分を確保する。
 現在は両施設とも実施設計に入っており、24年度の着工を予定。概算事業費は約48億円を見込むが、引き続き精査する。市は「塩江温泉郷の顔にふさわしいオンリーワンの価値を持つ道の駅エリアを実現したい」としている。

(四国新聞・2023/2/9掲載)



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