香川県東かがわ市引田の古い町並み一帯を舞台に3月に開かれる「引田ひなまつり」の運営をサポートしようと、地元の引田小学校の5年生31人が、地域住民と一緒にひな飾りの設置作業に取り組んだ。児童は地域の一大イベントに理解を深めつつ、会場の一つ「煙突広場」に愛らしいひな人形などを次々と飾り付けた。


ひな飾りの設置に取り組む引田小の児童=東かがわ市引田

ひな飾りの設置に取り組む引田小の児童=東かがわ市引田


 同まつりは延長約1・5キロの古い町並み一帯が会場。民家や商店に飾られたひな飾りなどを鑑賞しながらまち歩きを楽しめるイベントとして定着している。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため2020年から3年連続中止となっており、今年が4年ぶりの開催となる。
 飾り付けは5年生が本年度、市社会福祉協議会の協力を受けてさまざまな福祉学習に取り組んでいる一環。ボランティア活動に取り組みたいとの同校の要望を受けて同協議会が橋渡し役となり、9日に行われた。
 児童は六つのひな飾りの設置作業に挑戦。地域住民のアドバイスを受けながら、内裏びなだけがあらかじめ最上段に置かれたひな壇に、三人官女、五人囃子(ばやし)、左大臣、右大臣などの人形や菱(ひし)餅、重箱などを丁寧に置いていった。自分たちで梱包用のテープや綿棒などを組み合わせて仕上げた小型のひな人形を並べた飾りも並べた。
 完成すると笑顔が広がり、山上りささん(11)は「とてもきれいにできた。引田のビッグイベントに協力できてよかった」と話し、丸山照生君(11)は「子どもから高齢者まで多くの人に、ぜひ見に来てほしい」と期待を込めた。
 今年のまつりは3月1~5日に開かれる予定。

(四国新聞・2023/02/17掲載)



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