香川県綾歌郡宇多津町浜一番丁の四国水族館で15日から、「リョウマエビ」の展示が始まった。目の上にある角と長さ20センチほどの立派な触覚が特徴。水槽の中でどっしり腰を据え、幕末の志士のような風格を漂わせている。


長い触覚を伸ばし、岩陰に潜むリョウマエビ=香川県宇多津町浜一番丁、四国水族館

長い触覚を伸ばし、岩陰に潜むリョウマエビ=香川県宇多津町浜一番丁、四国水族館


 リョウマエビはイセエビ科の一種。インド洋から太平洋にかけて、沿岸部の水深20~500メートルに生息している。高知県の土佐湾沖で初めて発見されたことから、同県出身の偉人・坂本龍馬にちなんで命名された。捕獲例が少なく、寿命の長さなど、生態にはまだ謎が多いという。
 同館にやって来たのは、同県西部沿岸で昨年11月に捕獲された1匹。バックヤードで健康状態などをチェックする期間を経て、館内の水槽で展示が始まった。全長約20センチの成体で、体は薄いオレンジ色。岩場などでじっとしていることが多いという。
 同館は「エビの姿を眺めながら、歴史ロマンにも思いをはせてみては」としている。

(四国新聞・2023/02/24掲載)


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