趣向凝らした飾り家々に 引田ひなまつり開幕 4年ぶり
香川県東かがわ市引田の古いまち並み一帯で1日、引田ひなまつり(同実行委主催)が開幕した。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため近年は開催を見送り、今回が4年ぶりの開催。一帯の民家や商店など約60軒に趣向を凝らしたひな飾りが並び、詰めかけた大勢の家族連れらが、まち歩きを楽しみながら、じっくりと見物している。5日まで。
まつりは延長約1.5キロの古いまち並み一帯が会場で、今回で21回目。讃州井筒屋敷の母屋には七段の豪華な飾りと共に、両サイドに子どもが早く美しく育つようにと市松人形が設置された豪華な「引田飾り」や、江戸期や明治期の飾りなどを展示。近くの「煙突広場」には地元小学生と地域住民が力を合わせたひな飾りを設置している。
この日は好天に恵まれ、午前10時の開始から大勢の人が来場。家族や友人と一緒に風情の残るまち並みを歩きながら、民家の玄関や商店内に飾られている大小さまざまなひな飾りを観賞していた。
高松市仏生山町の漆原和代さん(63)は「場所によってひな飾りの大きさや時代が違って面白い。久々に訪れたが、来てよかった」とにっこり。同実行委の大字正数委員長は「4年ぶりの開催で、まつりに関わっている人の思いはいつもの何倍にもなっている。精魂込めて展示しているので、ぜひ見に来てほしい」と話していた。
土日曜の4、5日を中心に琴やオカリナの演奏など多彩な関連イベントも実施。期間中、景品が抽選でもらえるスタンプラリーも行っている。
旧引田小グラウンドなどに駐車場(運営協力金として1台300円)を用意。期間中、JR四国は引田駅に臨時停車する特急を設けるほか、大川バスは復路の運賃を半額にする。
(四国新聞・2023/03/02掲載)