ショパンが手がけたピアノ曲を、楽曲と同時代に製作された「フォルテピアノ」で演奏するコンサートが18日、香川県高松市屋島西町の穴吹学園ホールで開かれる。出演するのは第一線で活躍するフォルテピアノ・チェンバロ奏者の川口成彦(盛岡市出身)。当時の楽器ならではの優雅な響きでショパンの心模様を表現する。


川口成彦(©堀田力丸)

川口成彦(©堀田力丸)


 コンサートは香川県内のピアノ指導者でつくる高松バスティン研究会が主催。若い世代にショパンやフォルテピアノについて深く知ってもらおうと企画した。
 川口は2016年のブルージュ国際古楽コンクールで最高位に輝き、ショパンが活躍していた19世紀のピアノで競う「第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール」では2位となった。現在はオランダを拠点に国内外で活躍している。
 コンサートで使用するのは1843年にフランスのプレイエル社が製作したフォルテピアノ。主催者によると、プレイエル製ピアノはショパンが愛用していた楽器で、優雅で繊細な音色が特徴という。
 プログラムはオールショパンの12曲。「雨だれ」や遺作「葬送行進曲」とともに詩情豊かな「バラード」全4曲をちりばめた構成となっており、川口は「ショパンの生と死を見つめ、演奏会を一つの壮大な物語として表現したい」としている。
 午後6時開演。入場料は一般4千円(前売り3500円)ほか。問い合わせは高松バスティン研究会、電話090-4508-4198。

(四国新聞・2023/03/16掲載)



関連情報