土庄出身の洋画家 大森朔衞さんを語る 作品や激動の人生を紹介 あす県立ミュージアム
県立ミュージアム(高松市玉藻町)などは14日、同所で土庄町出身の洋画家で県展の選考委員などとして活躍した大森朔衞(さくえ)さん(1919~2001年)について解説するギャラリートークを開く。「心の内面を映し出した作品を感じてほしい」と来場を呼び掛けている。
大森さんは土庄町で生まれ、幼少期に家族と高松市に移住。1937年に画家を目指して上京し、翌年に日本美術学校に入学した。独立美術協会展で入選。さらに、県展で知事賞を受けるなど才能が開花した矢先、召集令状によりスマトラ島へ渡り、現地で終戦を迎えた。
大森さんの絵画には、戦争で失った多くのものを冷静に振り返った心の内がにじみ出ているとされる。風景や建物、人物などを斬新な視点で捉え、深い色合いで抽象とも具象とも映る描き方が見る人の心を揺さぶる。
ギャラリートークは大森さんの生誕100周年と県展の開催期間に合わせて実施。作品を管理している長女の大森利佳さん(55)=東京都府中市=が、街をテーマにした「市邑(しゆう)(1984年)」(県立ミュージアム所蔵)などの作品や激動の人生について紹介する。
県展の入場料(大人720円など)が必要。開始は午後2時から。問い合わせは同ミュージアム〈087(822)0247〉。
香川県立ミュージアム
所在地 | 香川県高松市玉藻町5-5 |
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TEL | 087-822-0247 |