新型コロナウイルスで落ち込んでいた琴平の観光業界を演劇で盛り上げようと、演劇とまち歩きをミックスさせた試み「こんぴら大演劇(ビッグシアター)」が15日から、香川県仲多度郡琴平町内で始まる。四国初登場という「イマーシブ(没入型)シアター」方式で、金刀比羅宮表参道などを舞台に、観客全員が物語の登場人物となって演劇に参加する。継続的に実施し、新たな観光の目玉に育てていく計画だ。


上演される「伝説の富くじ」の一場面=琴平町


 観光活性化に取り組んでいる地元有志らの発案で、株式劇団マエカブ(坂出市)と琴平バス(琴平町)が主催。宿泊・滞在客向けの夜型ソフトの充実を目指す。イマーシブシアターは、2000年代にロンドンで始まった上演形式で、世界的に人気が高まっているという。
 演目はオリジナルストーリーの「伝説の富くじ」。琴平に古くから伝わり、巨万の富に恵まれるという幻の富くじを探し求める物語で、観客も主人公らと一緒に捜索隊に参加。表参道の店舗をスタートし、史跡などの紹介を受けながら、謎を解いていく。到着先では、プロジェクションマッピングを使った迫力の演出が繰り広げられる。
 こんぴら大演劇は、7月、10月、12月にも開催予定。琴平バスの楠木泰二郎社長は「琴平は古くから歌舞伎や富くじなどのエンターテインメントが盛んな町。今一度琴平をライブエンターテインメントの町として、盛り上げていきたい」と話している。
 公演は15日午後7時から、16日午前11時から、同日午後2時からの3回。各回とも定員30人。一般3850円、25歳以下2200円、中学生以下1100円。申し込みはマエカブ、電話090-7572-6104。または特設サイト〈https://konpira.love〉。

(四国新聞・2023/04/14掲載)


こんぴら大演劇


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