希少な黄色い花、見頃 ショウドシマレンギョウ 寒霞渓
新緑の季節を迎えた小豆島の寒霞渓で、島の一部の地域だけに自生する希少植物「ショウドシマレンギョウ」が見頃を迎えている。四望頂(しぼうちょう)展望台周辺の遊歩道沿いでは、直径2~3センチのかれんな黄色い花が青空に映え、散策を楽しむ地元住民や観光客の視線を引き付けている。
ショウドシマレンギョウはモクセイ科の落葉低木で、葉が開くのと同時期にやや緑がかった黄色い小ぶりの花を咲かせるのが特徴。岡山県などに自生するヤマトレンギョウの変種が小豆島で独自の進化を遂げたとされ、1973年に新種として認定された。現在は県のレッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。
「寒霞渓ロープウェイ」の運行会社によると、今年は例年より2週間ほど早い今月6日ごろに開花。夫婦で訪れていた、さいたま市の主婦、左座幸子さん(71)は「花の色合いが優しく、若葉の緑に包まれていて心を癒やしてくれる」と笑顔で話していた。
花は今月末まで楽しめる見通し。
(四国新聞・2023/04/20掲載)