猪熊弦一郎、川島猛 2作家の世界観鮮明に 香川県立ミュージアム・来月14日まで
丸亀市出身の洋画家猪熊弦一郎(1902~93年)と、高松市在住の現代美術家川島猛(93)が米ニューヨークで制作した作品を取り上げる「DREAM LAND」が、香川県立ミュージアム(香川県高松市玉藻町)で開かれている。ニューヨークの自由で希望に満ちた環境の中で生み出された二人の世界観が楽しめる。5月14日まで。
猪熊はフランスに渡る途中で滞在したニューヨークに魅了され、20年間現地で制作。川島は63年に移り住んで半世紀以上にわたって現地で活躍し、郷土の先輩画家になる猪熊とも交流を深めたという。
今展ではミュージアムの収蔵品の中から二人の作品5点ずつを展示。このうち、猪熊の作品は色鮮やかな背景とともにビルや街並みを描いた「ビルが窓からやってくる」や、高速道路を抽象的に表現した「グリーンハイウェイNO.3」などニューヨークで得られた感動が伝わるような絵画を紹介している。
川島作品は丸や四角などの図形を組み合わせて躍動的な画面に仕上げた「ドリームランド」シリーズなどが並ぶ。当時のニューヨークでは世界の作家が交流して互いに刺激を与えていたといい、担当学芸員は「そのにぎやかな環境に身を置く喜びを表現したのでは」と想像を巡らせる。
入場料は一般410円ほか。5月6日午後1時30分から担当学芸員による展示解説。問い合わせは同館、電話087-822-0247。
(四国新聞・2023/04/20掲載)
香川県立ミュージアム
所在地 | 香川県高松市玉藻町5-5 |
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開館時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 毎週月曜日(月曜日が休日の場合は、原則として翌火曜日) |
TEL | 087-822-0247 |