香川県小豆郡小豆島町中山の殿川沿いにある「中山ホタルの里」周辺で、ホタルが飛び交っている。川沿いの木陰や草の間で黄緑色の淡い光が明滅し、暗闇が深まるとともに描かれる光跡が幻想的な雰囲気を演出している。


川沿いの木陰や草の間を黄緑色の光を放ちながら飛び交うホタル=26日夜、小豆島町中山(合成)


 中山ホタルの里は、殿川ダム上流約1キロに位置する。地元住民グループ「一粒の種」が1992年から河川清掃や草木の剪定(せんてい)、ホタルの幼虫の放流などを続けており、現在では観賞の名所として人気を集めている。
 代表の亘和彦さん(76)よると、今年は例年並みの今月14日に1匹目を確認。ゲンジボタルやヒメボタルなどが6月上旬まで観賞できるという。
 26日には午後7時45分ごろから生い茂る草の中で明滅を始め、同8時過ぎには、20匹余りが黄緑色の光跡を残しながら、水面近くを飛び交っていた。
 今後は日中の気温が上がり、風の弱い夜に数が増えていくという。亘さんは「ホタルは明るさや音を嫌う。マナーを守って静かに楽しんでほしい」と話している。

(四国新聞・2023/05/29掲載)



関連情報