香川県坂出市を拠点に活動する「株式劇団マエカブ」が17、18の両日、同市京町の市民ホールで舞台「石を食べた男」を上演する。劇団が年に1度の総決算と位置付ける本公演。同市の特産品・サヌカイトを物語に取り入れ、大がかりな舞台演出も用いた「和風エンタメ」で会場を沸かせる。


サヌカイトをモチーフにした石の争奪戦が繰り広げられる時代劇風活劇「石を食べた男」の稽古風景=坂出市加茂町


 株式劇団マエカブは社会人劇団として2011年に設立した。本公演を含め、県内外で年間10本程度の舞台を開催してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大で活動を縮小していた。今回、劇団最大規模のステージとなる本公演を“ホーム”の市民ホールで上演するのは4年ぶりで、昨年の坂出市制80周年を記念して、市教委が主催する。
 物語は、主人公が空腹のあまり食べてしまったまんじゅうに「覚醒の石」が入っており、その身を狙われることに。石川五右衛門や鬼神のお松といった大泥棒たちを巻き込み、石の争奪戦が展開していく。歌舞伎の要素などを取り入れつつ、アクションシーンも満載の時代劇風活劇。プロジェクションマッピングを使ったファンタジックな舞台演出も見どころとなっている。
 パワーストーンでもあるサヌカイトをモチーフにした「石」から騒動が始まり、強い「意思」を持つことの大切さを考えさせるストーリー。作・演出を手がける同劇団の岡田敬弘代表は「家族や友人たちと作品を共有し、コミュニケーションのきっかけにしてもらえれば」と来場を呼びかけている。
 開演時間は17日が午後7時、18日は午後2時。上演時間は90分程度。入場料は一般3500円ほか。18日の午前10時半からは、子どもたちが泣いてもOKの「未就学児の親子限定回」を開催する。入場料は一般千円。問い合わせは株式劇団マエカブ、電話090-7572-6104。

(四国新聞・2023/06/16掲載)


株式劇団マエカブ

坂出市民ホール



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