香川県高松市牟礼町の四国霊場85番札所・八栗寺(新見竜玄住職)で、ボダイジュの花が見頃を迎えている。境内を彩る淡黄色のかれんな花とほのかな甘い香りが、参拝者らを楽しませている。見頃は20日ごろまで。


境内を彩るボダイジュの花=高松市牟礼町、八栗寺


 ボダイジュはシナノキ科の落葉高木。同寺の木は樹齢約50年、高さ約10メートルで、毎年6月中旬に無数の小さな花が房状に垂れ下がり、芳香を漂わせている。
 同寺によると、現在七分咲き。15日は小雨の降る中、訪れた参拝者が足を止め、写真に収めたり、香りを楽しんだりして、思い思いに花の魅力を味わっていた。宇多津町の会社員矢野さとみさん(46)は「ボダイジュの花を見るのは初めて。控えめながらも華やかさがあって、とてもいい香り」と笑顔で話していた。
 この日は弘法大師空海の誕生を祝う「菩提樹祭り」も開かれ、参拝者が大師堂前に祭った空海の稚児像に甘茶をかけて遺徳をしのんでいた。

(四国新聞・2023/06/16掲載)



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