宮城県の大学に通う女子学生が、県産品を使用したアイスクリームを考案した。15~17日に父母ケ浜(香川県三豊市仁尾町)で販売する前に、さぬき市志度の志度高校で12、13の両日にトライアル販売が行われ、生徒たちは暑い夏にぴったりの商品をおいしそうに味わった。


「おいしいアイスを食べに来て」と呼びかける横渡さん=香川県さぬき市志度、志度高

「おいしいアイスを食べに来て」と呼びかける横渡さん=香川県さぬき市志度、志度高


 女子学生は宮城大4年の横渡奈々さん(26)=愛知県出身=。将来は東京でできるだけ廃棄物を減らした「アイス店」の経営を目指しており、休学中の昨年2月から11月まで英国に渡り、ロンドンのレストランでアイス作りを学ぶなど修業を積んできた。
 県産品を使ったアイスの考案は、昨秋に東かがわ市で行われたビジネスコンテストへの参加をきっかけに親しくなった同市の和菓子店から、夢への第一歩として香川でのアイス販売への挑戦を勧められたのがきっかけ。使用する食材や販売に使うキッチンカーなどは和菓子店から提供を受けて取り組むことにした。
 アイスはSNS(交流サイト)世代の若者をメインターゲットとし、バニラの上に凍ったフルーツや県産小麦を使った「クランブル」と呼ばれるざくざくした食感のクッキー、カスタードソースなどが入ったもので、上部をキャラメリゼしたものと、メレンゲや色とりどりの県産おいりが乗った2種類を考案。志度高の協力を得て実施したトライアル販売では、フルーツを県産のブルーベリーとモモから選べる形で行った。
 12日の販売では放課後を迎えた生徒や教職員が正門近くのキッチンカーに次々と訪れ、特別価格の100円で購入。3年の藤井夏希さん(18)は「見た目もかわいいし、ざくざくした食感もいい」、2年の中村里香さん(16)は「すごくおいしい。夏にぴったり」と話していた。
 父母ケ浜では15~17日の午後3時から日没まで、2種類それぞれ100カップ以上用意し、1カップ600円で販売する予定。父母ケ浜を皮切りに県内を西から東へと移動しながらの販売も計画しているという。
 横渡さんは「おいしいアイスを作って待っているので、ぜひ食べに来てほしい」と話している。

(四国新聞・2023/07/14掲載)



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