明治から昭和初期にかけての坂出の古い街並みを撮影した写真作品などが並ぶ企画展「坂出ふるさと物語展」が11日、香川県坂出市寿町の市民美術館でスタートする。ガラス写真乾板のネガを現像した作品などが、会場を懐かしい雰囲気で包み込んでいる。27日まで。


明治から昭和初期にかけて撮影された坂出の街並み写真などが並ぶ「坂出ふるさと物語展」=香川県坂出市寿町、市民美術館

明治から昭和初期にかけて撮影された坂出の街並み写真などが並ぶ「坂出ふるさと物語展」=香川県坂出市寿町、市民美術館


 同展は、街の歴史を知ることで街への愛着を深めてもらうことなどを目的に、同館が企画。写真や絵はがき、絵画など約200点を展示する。
 展示のメインは、同市在住の高都誠二さん収集の風景写真。フィルム以前に用いられてきたガラス写真乾板を現像したもので、割れやすいため現存する物が少ない貴重な資料。今回、同市築港町にあった水上派出所で1898(明治31)年に行われた開所式の様子や、1918(大正7)年に塩竃(しおがま)神社で行われた大相撲興行の記録など43点を出展している。
 このほか沙弥小・中学校長を務めた故田辺元さんの絵はがき、同市の写真家長田晴雄さん撮影の写真などもある。同館は「街がどのように変化してきたのか、作品から時代の流れも感じてほしい」と来場を呼びかけている。
 期間中の土曜日は、午後1時から関連行事を実施。12日には田辺さんの長男で埼玉医科大特任教授の一郎さんによる講演がある。入場無料。月曜休館。問い合わせは同館0877-45-7110。

(四国新聞・2023/08/11掲載)


坂出市民美術館



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