江戸時代の悪人痛快に 劇団銀河鉄道ミュージカル ２２、２３日・高松オリーブホール
高松市を拠点に活動するアマチュア劇団「銀河鉄道」（上村良介主宰）によるミュージカル「BAD AGAIN」が22、23の両日、香川県高松市南新町の高松オリーブホールで上演される。庶民の暮らしが疲弊する江戸で、悪事を働き暗躍する悪人たちを痛快に描き、観客に「自由とは何か」を反語的に問いかける。
本番に向け稽古に汗を流す団員＝香川県高松市内
舞台は大飢饉（ききん）や百姓一揆が頻発し、娯楽も禁止され、暗雲が立ちこめる天保年間。雑踏の中、すりに精を出す丑松の首に刃が突きつけられた。振り向くと、人斬りの金子市之丞の姿があり「その金を置いてゆけ」と言うが、そこに通りかかったゆすりの河内山宗俊が待ったをかける。集まった小悪党3人は、待ち受ける大きな陰謀の渦中でいかにしたたかに生き抜くのか―というストーリー。
ロック音楽とキレのあるダンスに乗せ、ユーモアや殺陣も盛り込みながら物語はスピーディーに展開していく。着物を現代風にアレンジした衣装も見ものだ。
同劇団は県内の会社員や大学生らが所属。年1回のペースで公演を開催していたが、新型コロナウイルスの影響で今回は3年ぶりの公演となった。作・演出の上村は「思いっきり笑って楽しんで、閉塞（へいそく）感から解放されてほしい。悪人の姿を通じて、自由とは何かを考えてもらえれば」と呼びかけている。
キャストは天雲英喜代、岡田裕、宇佐美聖、岩重希、三方鈴栄、浜田千春、蘆原琴乃、大野充希、藤堂ひかる、小林華。
開演は22日が午後6時30分、23日が同1時30分と同6時30分。入場料は2800円（前売り2500円）。問い合わせは銀河鉄道事務所、電話090-7142-5525。
（四国新聞・2023/09/07掲載）