徳島との県境に位置する香川県仲多度郡まんのう町川東の島ケ峰地区で、白くかれんなソバの花が見頃を迎え、標高850メートルを超える棚田一面に広がっている。23日には花見会が開かれ、町内外から詰めかけた人々が、秋風に揺れる花々と熱々の振る舞いそばを満喫した。


見頃を迎えているソバ畑=まんのう町川東


 同地区では、地元農家らでつくる「島ケ峰の原風景を守る会」(高尾幸男会長)が2016年から荒廃地を開墾し、特産品としてソバを育てている。今年は約3・5ヘクタールで栽培、10月末の収穫を目指している。
 訪れた家族連れらは、うっすらと雪が降ったように白くなった景色を堪能。展望台から眺めたり、近付いて写真を撮ったりしていた。打ち込みそば約350食の接待には長蛇の列ができたほか、ソバを活用したプリンやまんじゅうの試験販売もあり、山奥の会場はにぎわった。
 初めて訪れた坂出市の竹岡さえさん(35)と加楓(かえで)君(8)親子は「まさかこんな所にこんな花畑が広がっているなんて」と感激した様子。「普段はうどんばかりだけど、そばもおいしかった」と話していた。
 花の見頃は今月末ごろまで。守る会は24日から10月1日までの毎日午前11時から、ソバ畑で手打ちのかけそば(850円)を1日50食限定で提供する。また今年初めてフォトコンテストを企画、ソバ畑で撮影した作品を募集する。応募期間は10月1日から31日まで。問い合わせは町役場琴南支所、電話0877-85-2111。

(四国新聞・2023/09/24掲載)



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