中秋の名月(今年は29日)に合わせ、香川県坂出市本町の市指定文化財・香風園で27日から恒例の観月会が開催される。10月1日までの5日間、毎夜、回遊式庭園内を幻想的にライトアップ。園内に地元作家のアート作品を展示するほか、邦楽やジャズなどの日替わり演奏会が楽しめる。


観月会開催を前に、鮮やかにライトアップされた香風園=坂出市本町


 観月会は市観光協会が2001年から毎年、同園で開いている。期間中は閉園時間を午後6時から同8時半まで延長し、園内の茶室・時雨(じう)亭や翠松閣(すいしょうかく)などを中心にライトアップ。1910(明治43)年に築庭された文化財の中を散策することができる。
 会場の入り口付近などには、彫刻作家さとうゆうじさん(同市)が手がけた屋外用明かり作品11点を展示している。また連日、日替わりの演奏会もある。29日午後7時からは、国の重要無形文化財「長唄」の保持者「伝統長唄保存会」の構成員でもある今藤長由利さん(同市)らが邦楽を披露。坂出高吹奏楽部(27日午後6時から)や、サックス五重奏のTANTによるジャズステージ(1日午後6時から)など、多様なジャンルのパフォーマンスで秋の夜長を彩る。
 26日には関係者ら向けの内覧会があり、園内を流れる滝の水音や虫の声がかすかに聞こえる中、来場者は思い思いにゆったりとした時間を過ごした。
 入園無料。警報発表時は中止(吹奏楽演奏は雨天でも中止)。問い合わせは市観光協会、電話0877-35-8428。

(四国新聞・2023/09/27掲載)



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