香川県仲多度郡まんのう町吉野の国営讃岐まんのう公園で、ふんわりモコモコとした姿が人気の植物コキアが紅葉し、見頃を迎えている。大規模な虫害のため例年ほど鮮やかではないが、淡い赤色のグラデーションが来場者を楽しませている。


淡い赤色のコキアを楽しむ来場者=まんのう町吉野、国営讃岐まんのう公園


 コキアはヒユ科の1年草で、「花巡りの丘」約6千平方メートルに約6千本を栽培している。同公園によると、今年は台風の影響もなく順調に生育していたが、9月末にガの幼虫が大量発生。例年なら茎と葉、実が濃い赤色になっていくが、葉が食害され、紅葉部分が少なくなってしまった。
 コキアの栽培は2016年から毎年行っているが、今回ほどの大量発生は初めて。虫は既に駆除したが、紅葉がこれ以上濃くなることはなく、15日ごろからは小麦色に変わっていくという。
 斜面一面には、90センチほどに育ったコキアの紅葉が広がる。中には色合いを残念がる声もあったが、訪れた家族連れらはかわいらしい姿に喜び、景色を眺めたり写真に収めたりした。夫婦で訪れた徳島市内の女性(60)は「見に来て良かった。すごく幸せな気分になれた」とうれしそうに話した。

(四国新聞・2023/10/09掲載)



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