高松国際ピアノコン県人初入賞の西本さん(高松出身)、高響と協演 ラフマニノフなど名曲披露 12日観音寺、26日高松
高松交響楽団(佐々木啓隆理事長)と、第5回高松国際ピアノコンクールファイナリストで香川県高松市出身の西本裕矢さん(21)が協演するコンサートが香川県内2会場で開かれる。12日が観音寺市のハイスタッフホール、26日は高松市のレクザムホールで実施。いずれもラフマニノフのドラマチックな「ピアノ協奏曲第2番」を取り上げ、感動的だったコンクールのファイナルを思い起こすような演奏を展開する。
西本さんは2歳半からピアノを始め、現在は東京芸大音楽学部に通う傍らオーケストラと協演するなど全国各地の演奏会に出演。同コンクールでは県人初の入賞となる4位に輝いた。今回の協演は、高響が同コンクールの運営に協力している縁で実現した。
西本さんが演奏する「ピアノ協奏曲第2番」はラフマニノフの出世作とされ、フィギュアスケートの浅田真央さんが使用したことでも知られる名曲。西本さんは「オケと一体となって雄大な響きを作る大好きな作品。コンクールからさらに成長した姿を見せたい」と意気込む。
最後は美しい旋律のチャイコフスキー「交響曲第5番」で締めくくる。観音寺公演では西本さんのソロ演奏曲を、高松公演ではモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚 序曲」を予定。指揮は東京芸大大学院講師の上野正博さん。
高響は「名曲ぞろいのプログラム。西本さんのテクニックにぜひ注目してほしい」としている。
かがわ文化芸術祭2023の参加公演。12日が高響の観音寺特別公演(午後3時開演)、26日は第129回定期演奏会(午後2時開演)として実施する。入場料はいずれも一般2千円ほか。問い合わせは観音寺公演=ハイスタッフホール、電話0875-23-3939、高松公演=高響、電話090-9550-7441。
(四国新聞・2023/11/02掲載)