空海イメージ 新曲披露へ ピアニスト宮崎さん(高松出身)コンサート 「祈り」テーマに7曲 18日・善通寺
善通寺市の総本山善通寺御影堂で18日、高松市出身のピアニスト宮崎朋菜さんのコンサートが開かれる。同寺の弘法大師空海御誕生1250年記念イベントの一環。同寺や空海をイメージしたオリジナル曲などで節目の年を彩る。
宮崎さんは東京芸術大を経てチャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院大学院を修了し、ロシアの正統なピアニズムを学んだ。約20年にわたって同国を拠点に活動を続け、2020年に帰国。故郷の原風景を発信しようと四国遍路のピアノ曲も制作している。
コンサートは宮崎さんが同寺を訪れた際、遍路の曲を制作していることを寺側が知ったことなどから実現した。プログラムは「祈り」がテーマで、「第75番 善通寺」をはじめ、バッハ作曲(グノー編曲)「アベマリア」や滝廉太郎の「荒城の月」など7曲を選んだ。
このうち「第75番 善通寺」は、寺の情景だけでなく空海の人物像もイメージして作曲した。宮崎さんは空海について「庶民の暮らしに寄り添ったバランスの取れた人物」と考察。その上で「偉業を成し遂げた知恵や行動力は現代人のヒントになる。演奏が空海の人間性を想像するきっかけになれば」と話している。
午後6時30分開演。入場料は千円。問い合わせは総本山善通寺、電話0877-62-0111。
(四国新聞・2023/11/09掲載)