人気店の「一杯」再現 「うどん猫」キーホルダー話題 高松の佐野さん 21店とコラボ
香川県内の人気うどん店の名物メニューを本物そっくりに再現し、ネコをあしらったキーホルダーが県内で話題を呼んでいる。その名も「うどん屋さんのうどん猫」。小麦粉、塩、水からできており、原料まで「本物」にこだわっている。現在“21店舗のネコ”が登場しており、コンプリートを目指しているうどんファンもいるそうだ。
ちくわを目に、かまぼこを口に見立てた“笑顔”のトッピングが人気の「うどんや カマ喜ri」(観音寺市)、器からはみ出るほど大きなエビ天が有名な「手打うどん 丸亀渡辺」(丸亀市)、うどんと中華そばをミックスした麺が目を引く「手打麺や大島」(高松市)…。ずらりと並ぶキーホルダーは、どれも本物そっくりだ。
制作しているのは高松市在住で、「チョロル」の名前で活動している佐野千智さん(38)。元々はミニチュアフードなどを手がけていたが、「自分にしかできない、香川ならではの作品を作りたい」と6年ほど前にひらめいたのが「うどん猫」だった。
「最初はどこの店でもない『普通のうどん』をモチーフにしていた」というが、作品を卸している雑貨店「ELEMENT」(高松市北浜町)の店長から「友人のうどん店のメニューを模したものを作ってほしい」と依頼を受け、2020年から店とコラボした作品を作り始めた。5店舗からスタートし、交流サイト(SNS)やうどん店の店主の口コミで広がり、21店舗にまで拡大した。
作品を作る前には実際に店舗へ出向き、各店の名物メニューをリサーチ。作り方もさぬきうどんそのもので、県オリジナル小麦「さぬきの夢」を配合した小麦粉で作った「生地」を3時間ほど寝かせ、麺棒で延ばしてカットする。季節や天候によって加水率を変えるこだわりようだ。
大きさは約4センチ。ELEMENTのほか、四国ショップ88(同市サンポート)とかがわ物産館「栗林庵」(同市栗林町)で取り扱っており、価格は1個1232円。佐野さんは「ぜひお気に入りの『一杯』を見つけてほしい。キーホルダーをきっかけに、さまざまなうどん店に足を運んでもらえれば」と話している。
(四国新聞・2024/02/06掲載)