香川県三豊市高瀬町のシンボルとなっている爺神山(とかみやま)(標高214メートル)を、その標高からバレンタインデーの2月14日にあやかって「バレンタイン山」としてPRする取り組みが熱を帯びている。地元の小中学生と保護者らでつくる「爺神山美化部」(詫間勝之部長)は、山頂に設置したハート形のオブジェなどのお色直しや登山道への看板の設置を進めている。


ハート形のオブジェのお色直しに取り組む中学生=香川県三豊市高瀬町、爺神山山頂

ハート形のオブジェのお色直しに取り組む中学生=香川県三豊市高瀬町、爺神山山頂


 讃岐七富士の一つに数えられる爺神山は、高瀬高校の校歌に「爺神の山に直(ただ)さす光」と歌われるなど、地域住民に親しまれてきた里山。1960年ごろからの採石事業で山肌が大きく削られ、227メートルあった標高が13メートル低くなったことが、バレンタインデーと結び付けた着想につながった。
 オブジェは、ステンレス棒を使って大小二つのハート形と「214」の数字を組み合わせて作っている。高さは約2メートルで、2021年3月に設置。360度の眺望を楽しめる山頂で、眼下に比地地区を見渡せる位置に据え付けてある。
 お色直しの作業は、設置した当時、同美化部「子供の部」に所属した比地小6年生で、現在は高瀬中3年生になった7人が主に手がけた。
 ベンチやテーブルのお色直しも行い、ハート形のくり抜きがあるテーブルは、女子生徒たちが力を合わせてブラウン系からブルー系の色に塗り替えた。
 また、登山者向けに板に手書きした案内看板を新たに作製。「がんばれ」「無理せず休め」と励ますものや、「214M」と標高をアピールするものを用意し、登山道の希望する箇所を大人たちに伝えて木の幹に取り付けてもらった。

(四国新聞・2024/02/10掲載)



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