働く国や場所を選ばずITを活用してリモートで勤務する「デジタルノマド」を誘致しようと、琴平バス(香川県仲多度郡琴平町)は、中長期滞在できる職住一体型施設「コトリ コワーキング&ホステル琴平」を同町にオープンした。


デジタルノマドを呼び込もうとオープンした「コトリ コワーキング&ホステル琴平」=琴平町


 デジタルノマドの外国人は現在、観光客らに付与され90日まで滞在できる「短期滞在」などの在留資格で入国している。国は、一定の要件を満たせば半年間の滞在と就労を認める新制度の創設を進めている。
 同社によると、デジタルノマドは世界に3500万人以上とされ、一般的な旅行者よりも所得が高く、消費額も多い傾向がある。そうした人たちを呼び込むことで、経済効果に加え、地元住民らとの交流も期待できるという。
 2月28日にオープンした施設は鉄筋3階建てで、金刀比羅宮表参道沿いにある同社の空きビルを改装した。1階は仕事ができる共用スペースとし、電源や通信環境、キッチン、シャワーなどを設け、一部は地元住民や観光客も無料で利用できる。
 2階は宿泊スペースで、相部屋となるドミトリー1室、個室7室を整備し、最大22人を収容。宿泊費は1人1泊3500円から。3階には、有料のシェアオフィスを5月に開設する計画。
 楠木泰二朗社長は「琴平はコンパクトで人の顔が見えるまち。施設が単に働く場所としてだけでなく、地域との結節点になれば」と話している。

(四国新聞・2024/03/08掲載)



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