5年ぶりとなる第37回四国こんぴら歌舞伎大芝居(香川県仲多度郡琴平町、同大芝居推進協議会主催)の開幕を2日後に控えた3日、出演者の舞台稽古が同町の旧金毘羅大芝居・金丸座で行われた。松本幸四郎さんらが本番さながらの舞台衣装に身を包み、せりふや所作を入念に確認した。

 今公演には幸四郎さんをはじめ、中村雀右衛門さん、中村鴈治郎さんら豪華俳優陣が出演。午前、午後の2部制で、「伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく) 沼津」「羽衣(はごろも)」「松竹梅湯島掛額(しょうちくばいゆしまのかけがく)」「教草吉原雀(おしえぐさよしわらすずめ)」の4演目が上演される。
 この日は舞台稽古のうち、「教草吉原雀」を報道陣に公開。幸四郎さん、雀右衛門さん、鴈治郎さんが通し稽古で優雅な舞を見せた後、改めて立ち回りや衣装の早替えのタイミングなどをチェック。幸四郎さんが客席に入っていく際のライトの当て方や立ち位置なども打ち合わせた。
 幸四郎さんは「金丸座には何回も出演させてもらっているが、やっぱりわくわくする。このうれしい気持ちをお客さんの前で披露し、共有したい」と意気込み。大芝居初出演となる幸四郎さんの長男・市川染五郎さんは「劇場というより芝居小屋という空気感が新鮮」と話した。
 大芝居は5~21日までの計32公演(11日は休演日)。4日は金刀比羅宮で成功祈願を行った後、午後1時から出演者9人が人力車で町内を回る「お練り」が繰り広げられる。お練りに伴い、表参道周辺では一部交通規制がある。

(四国新聞・2024/04/04掲載)


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