こいのぼり、海上悠々 土庄、戸形公民館前に32匹
香川県小豆郡土庄町の戸形公民館(旧戸形小学校)前の海上に、色とりどりのこいのぼりが掲げられ、潮風を受けて春空を悠々と泳いでいる。子どもの健やかな成長を願って地元の自治会などが毎年実施しているこの時季の風物詩で、訪れた家族連れや観光客らの視線を引き付けている。5月6日まで。
こいのぼり掲揚は、地域のボランティア団体が1990年に開始。2005年に戸形小が閉校となった後も地元自治会などが引き継いで行っている。小豆島最西端の戸形崎と、岸から約80メートル沖にある岩場に立てた支柱の間にワイヤを張り、各家庭などから寄せられた大小32匹を飾り付けている。
今年は1月にあった能登半島地震を受け、地元の子どもらが「がんばろう」「北陸」と書いた被災地を応援する手作りの吹き流しも掲げた。家族3人で訪れていた土庄小2年の吉岡碧海さん(7)は「海の上を泳ぐこいのぼりは気持ちよさそう」とにっこり。母親の美穂さん(46)は「毎年見に来ている。春の美しい景色と一緒に眺められるのがありがたい」と話していた。
こいのぼりは潮風で傷みやすく、自治会では家庭で使っていないものがあれば提供を呼びかけている。受け付けは戸形公民館0879-62-0108(平日午前8時30分~午後5時)。
(四国新聞・2024/04/14掲載)