香川県さぬき市多和の四国霊場88番札所・大窪寺近くで、高山植物のシャクナゲが見頃を迎えている。周囲の木々の新緑と対照的に、淡いピンク色の花がかれんに咲き誇り、多くのお遍路さんや家族連れらを楽しませている。


淡いピンク色の花を咲かせているシャクナゲ=さぬき市多和


 シャクナゲが見られるのは、同寺から南東へ徒歩5分ほどの山の斜面。門前で飲食店を営む井川義雄さん(73)の亡き父が、約45年前に斜面を切り開いて植栽したのがきっかけで、現在は約2千株が植えられている。
 井川さんによると、今月20日ごろから少しずつ開花が始まり、日当たりの良い斜面上部を中心に満開に近い状態になっている。今年は裏年に当たるが、それでも開花を間近に控えたつぼみも多くあり、ちょうどゴールデンウイーク中が本格的な見頃となりそう。
 26日には、お遍路さんらがゆっくりと歩を進めながら、大きいもので直径20センチほどある大輪を楽しんでいた。井川さんは「シャクナゲと新緑のコントラストが美しいので、大型連休中は大勢の人に見に来ていただきたい」と話した。

(四国新聞・2024/04/29掲載)



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