多種多様なカタツムリを紹介する「かたつむり展」が、香川県仲多度郡琴平町の町立ギャラリー・ACTことひらで開かれている。収集家が集めた国内外の標本や本物そっくりのフィギュアなどが、来場者の関心を呼んでいる。無料。28日まで(水曜休館)。


本物そっくりのフィギュアなどが並ぶかたつむり展=香川県仲多度郡琴平町、ACTことひら

本物そっくりのフィギュアなどが並ぶかたつむり展=香川県仲多度郡琴平町、ACTことひら


 カタツムリについて広く知ってもらおうと、町文化協会と東かがわ市の収集家・多田昭さん(85)が企画した。多田さんは約60年間、カタツムリの収集や分類・研究に取り組んでおり、自身の名前がついた香川・岡山両県の固有種「アキラマイマイ」など約40種類の新種を発見している。
 本展では、多田さんの所蔵品の一部から標本約800点を展示。四国をはじめとした生息地域ごとのマイマイ属を紹介しており、茶色や黒色、黄色などさまざまなしま模様(色帯)の殻が確認できる。ブラジルやフィリピンなど外国のカタツムリも並ぶ。
 フィギュアは、京都府の立体造形家・河野甲さんが協力。本物の殻と樹脂製の軟体を付けた「リアルフィギュア」は、触角や軟体のぬめり感まで再現しており、大型のクロイワマイマイや軟体が長いヤマタカマイマイなどの特徴を知ることができる。
 このほか高松市の生物写真家・高木真人さんが撮影したカタツムリの写真約30点も出品している。
 「所変わればカタツムリも変わる。いろんなカタツムリがいることを知ってもらえたら」と多田さん。18日午後1時半からは、多田さんの講演と作品解説を予定している。

(四国新聞・2024/05/16掲載)



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