マルチな才能を発揮した香川県琴平町出身の画家・和田邦坊(1899~1992年)がデザインした絵はがきなどを紹介するコレクション展「和田邦坊の絵葉書」が、香川県善通寺市大麻町の灸まん美術館で開かれている。県内の観光名所や季節のあいさつを個性的な筆遣いと色合いで表現した140点が並び、愛好家らの興味を誘っている。9月2日まで。


邦坊がデザインした絵はがきなどを紹介するコレクション展=香川県善通寺市大麻町、灸まん美術館

邦坊がデザインした絵はがきなどを紹介するコレクション展=香川県善通寺市大麻町、灸まん美術館


 16日に高松市で開かれる「絵手紙友の会」の全国大会を記念して開催。愛好家の手本にもなっている豪快な筆致やユーモラスな絵を多くの人に知ってもらうのが狙いで、今回は1955年以降に邦坊が企業や個人からオーダーを受けてデザインした絵はがき、ポスターなどの原画を初公開している。
 邦坊は観光名所の題材に栗林公園を選ぶことが多かったといい、このうち「栗林公園絵葉書」は美しい景観を眺める観光客とともに松を手入れする庭師が描かれており、郷土の日常を映し出している。また、妖怪の河童をモチーフにした暑中見舞いもあり、ユーモアあふれる作風で見る人の心を和ませている。
 会場の一角には旭社前石段など金刀比羅宮(琴平町)の名所を描いた絵はがきシリーズも展示。肉筆の下絵と完成品を見比べて、制作の過程を垣間見ることができる。同美術館の西谷美紀学芸員は「商業デザイナーとして香川を盛り上げた邦坊の多彩な絵のタッチを見てもらえたら」と来場を呼びかけている。
 入場料は一般500円ほか。問い合わせは同館、電話0877-75-3000。

(四国新聞・2024/05/16掲載)


灸まん美術館



関連情報