鼻緒の太さは通常の下駄(げた)の倍以上。生地は世界中から仕入れ、元はスカーフだったり家具用の布だったり。足を乗せる板の表地には上質のエナメルも使い、軽くて丈夫なゴム底は機能性に優れる。「オンリーワンの下駄」。創業100年を超す履物店の黒田商店(高松市田町)が生み出す逸品はそう評され、全国から次々と注文が入る。


「オンリーワン」の下駄を生み出す3代目の黒田重憲さん、恵さん夫婦=香川県高松市田町

「オンリーワン」の下駄を生み出す3代目の黒田重憲さん、恵さん夫婦=香川県高松市田町


 「足元からわくわくして、楽しくなる履物を届けたい。毎日使えて健康にも良いものを」。こう語るのは、3代目の黒田重憲さん(72)と恵さん(71)夫婦。元は卸問屋だったが、現在は恵さんが下駄や草履、かばんなどのデザイン、重憲さんが仕上げを主に担う。全国の有名百貨店や歌舞伎座などでの販売を通し、多くのファンをつかんだ。


下駄の台の種類もさまざま

下駄の台の種類もさまざま


 オーダーメード品は顧客の身体情報や用途のほか、職業や運動歴、普段の服装まで聞き取り、その人の日常にぴったりの一足を提案している。

(四国新聞・2024/05/19掲載)

黒田商店


所在地 香川県高松市田町8-12
営業時間 午前10時~午後6時
定休日 年末年始を除き無休(臨時休業あり)
TEL 087-831-5758


関連情報