香川県高松市出身の文豪・菊池寛が4人の友人とともに刊行した文芸雑誌に焦点を当てたコレクション展「第四次新思潮の青春」が、高松市昭和町の菊池寛記念館で開かれている。書簡や日記などの資料を通して、出版への情熱や友情など文芸青年たちの青春の日々をかいまみることができる。6月16日まで。


菊池寛記念館で開催している「第四次新思潮の青春」=香川県高松市昭和町

菊池寛記念館で開催している「第四次新思潮の青春」=香川県高松市昭和町


 「新思潮」は、東京帝国大学(現・東京大学)の学生を中心に継承・刊行された文芸雑誌。第四次は、夏目漱石に作品を見てもらうために、寛と芥川龍之介、久米正雄、松岡譲、成瀬正一の5人で創刊し、1916年2月から17年3月までに全11冊を刊行し、芥川の「鼻」や寛の「父帰る」などの名作が生まれた。
 資料は、研究閲覧室と常設展示室の2カ所に分けて展示。出版への動きや友人とのやり取りを詳細に記録した成瀬の日記をはじめ、漱石の追慕号で、第四次最終号となった雑誌、漱石の娘を巡る久米と松岡の確執をまとめたパネルなど約40点を紹介している。
 雑誌の休刊に対して成瀬が4人宛てに送った抗議の手紙も並び、「少し文名が高まったから、止すのはあまりに見下げはてた心と思う」などと憤りがつづられている。
 開館時間は午前9時から午後5時まで。月曜休館。問い合わせは同館087-861-4502。

(四国新聞・2024/05/19掲載)


菊池寛記念館



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