国登録無形民俗文化財「讃岐の醤油(しょうゆ)醸造技術」を構成する醤油醸造元の一つ。1753年の創業から270年以上、むしろで育てた麹(こうじ)を使う伝統的な製法「むしろ麹製法」を全国で唯一守り続けている。


昔ながらの醤油づくりを続けるかめびし屋

昔ながらの醤油づくりを続けるかめびし屋


 麹は三日三晩泊まり込みで室温を調節しながら育てる。出来上がった麹は塩水と一緒にたるに仕込まれて「もろみ」となり、蔵にすみ着いた酵母や微生物の働きで、深いコクとふくよかなうま味のある醤油に仕上がる。熟成期間は短いものでも2年、長いものだと20年を超えるという。
 機械醸造に比べ、手間も時間もかかるむしろ麹製法。18代目の岡田佳織社長(56)は「作業は過酷で、今と同じ形のまま続けていくのは簡単ではない。いかにして残していくか、模索している」と話す。
 同社の築200年超の建物群は、国の登録有形文化財となっている。


趣ある店舗は国の登録有形文化財となっている

趣ある店舗は国の登録有形文化財となっている


(四国新聞・2024/07/14掲載)

かめびし屋


所在地 香川県東かがわ市引田2174
営業時間 午前10時~午後4時
※かめびし茶屋は、醤油の仕込みがない5~10月の日曜、祝日と大型連休の午前10時~午後3時に営業
定休日 水、土曜
TEL 0879-33-2555

かめびし屋



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