「ホウナンの梨」のブランドで知られるナシの産地の香川県観音寺市豊浜町で5日、県農協の直売所がオープンした。午前中には約200人が列を作り、選果されたばかりのナシが飛ぶように売れた。出荷はお盆にかけてがピークで、順次品種を変えて9月下旬まで続く。


「ホウナンの梨」の直売所に並ぶ袋入りの「幸水」=香川県観音寺市豊浜町、香川県農協和田支店

「ホウナンの梨」の直売所に並ぶ袋入りの「幸水」=香川県観音寺市豊浜町、香川県農協和田支店


 直売所は県農協和田支店の駐車場内に開設。早生(わせ)品種の「幸水」をサイズ別に贈答用の箱詰めと手軽な袋入りにして並べている。来店客は「親戚や知人に贈るので」「遠方の友人に頼まれて」などと話し、数箱を抱えたり、袋入りを5個、10個とコンテナに詰めたりしてレジに向かっていた。
 ホウナンの梨は、樹上で完熟状態にして収穫し、甘くみずみずしい味が特色。県農協によると、今年は梅雨明け以降の少雨でやや小玉傾向となっているが、糖度は高い。「日の当たらない場所で保存し、しっかり冷やして味わってほしい。スティック状にして皮まで食べるのがお薦め」としている。
 生育が遅れ気味のため、品切れが相次いでいるが、担当者は「全体では十分な量を確保できる。できるだけゆっくりと来店を」と呼びかけている。今月中旬に新しい品種の「凜夏(りんか)」、同下旬には「二十世紀」「豊水」、9月上旬からは「あきづき」が出回る見込み。
 営業時間は午前9時~午後4時半。9月下旬ごろまで無休で開く。売り切れ次第終了。ナシの果汁入りのソフトクリームなども販売し、人気を呼んでいる。

(四国新聞・2024/08/06掲載)



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