ペットボトルキャップ 色鮮やかなアートに 土庄のギャラリーで作品展
ペットボトルのキャップを木板に貼り、斬新で躍動感ある立体絵画に仕上げたアート作品展が香川県小豆郡土庄町のFine Port Gallery(ファイン・ポート・ギャラリー)で開かれている。サーフィンを楽しむ少年やユニークなしぐさを見せるイヌやネコなどの動物を鮮やかな色合いで捉えた作品が、来館者の視線を引き付けている。9月5日まで。
同展は国連の持続可能な開発目標(SDGs)に対する意識を高めてもらおうと企画し、今年で2回目。札幌市出身で2013年に土庄町に移住したアーティスト・小柳屋ロドリゲス善吉(本名・小柳善昭)さん(69)が小豆島で集めたペットボトルキャップで制作した作品の中から、15点を厳選して展示している。
「サンバの女王」は赤、オレンジ、黄、緑、青色のキャップを使い、力強く舞い上がるチョウの姿を表現している。キャップに小さく印字されている商品名や会社名などを一直線になるよう配置し、スピード感を生み出すよう工夫。「ビッグ・ウェンズディ」は濃淡のある青と白色のキャップを組み合わせ、波が大きくうねる様子を表している。このほか、スケートボードを乗りこなすイヌや散歩するアリなど、独特の視点で捉えた愛らしい作品が並んでいる。
友人と訪れた名古屋市の会社員、小島陽子さん(33)は「SDGsを視野に入れているだけでなく、新しさを感じさせるデザインや色使いで面白い」と話していた。
ギャラリーは22年7月、地元有志が王子前漁港近くにある古い倉庫を改装してオープン。島内や国内外のアーティストによる企画展やミニコンサートなどを開いている。開館は午前9時~午後5時。入館無料。問い合わせはFine Port Gallery、電話0879-62-2121。
(四国新聞・2024/08/09掲載)