江戸時代から昭和にかけて使われたすごろくを紹介する収蔵品展「夏休み子どもミュージアム すごろくと子どもたち」が、香川県高松市玉藻町の香川県立ミュージアムで開かれている。寺社参詣をテーマにしたものなど、時代を映し出したすごろく18点が並び、昔の子どもたちの遊びを垣間見ることができる。9月1日まで。


江戸時代から昭和にかけてのすごろくが並ぶ収蔵品展=香川県高松市玉藻町、県立ミュージアム

江戸時代から昭和にかけてのすごろくが並ぶ収蔵品展=香川県高松市玉藻町、県立ミュージアム


 同ミュージアムによると、すごろくは江戸時代から広く親しまれ、明治には雑誌の付録などとして子どもたちから人気を集めた。収蔵品展は、すごろくに描かれた内容を読み解くことで、時代ごとの関心事や社会情勢を知ってもらおうと企画した。
 このうち「新板金毘羅道中双六(しんぱんこんぴらどうちゅうすごろく)」(江戸時代)は現在の金刀比羅宮参拝をテーマにしたもの。高松街道を通って現在の丸亀市やまんのう町を進むルートで、街道沿いの宿や土産店、琴平の門前町の様子なども細かく描かれている。担当の黛友明学芸員は「当時はすごろくで旅行気分を味わっていたのかもしれない」と想像する。


大正時代の学校や家庭をテーマにしたすごろく

大正時代の学校や家庭をテーマにしたすごろく


 明治・大正時代には学校生活や家庭の理想像を題材にしたすごろくが登場。カラフルな衣服に身を包んだ女性たちが描かれ、当時のファッションが見て取れる。ほかに、日中戦争やシベリア出兵を取り上げたすごろくも並び、子どもたちが遊びを通じて戦争を知っていったことがうかがえる。
 入場料は一般410円ほか。問い合わせは同館、電話087-822-0247。

(四国新聞・2024/08/23掲載)


香川県立ミュージアム



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