かがわの老舗 レトロを歩く=城の眼(香川県高松市紺屋町)1962(昭和37)年創業 著名彫刻家も愛した喫茶店
ニューヨークの摩天楼をイメージしたというコンクリート板の外観が異彩を放つ1962(昭和37)年創業の喫茶店「城の眼」(香川県高松市紺屋町)は、デザインの巨匠たちがその才能を結集させて造り上げた唯一無二の空間。彫刻家のイサム・ノグチも通ったという。
設計は、さぬき市出身の建築家・故山本忠司さんが担当。店内の音響設備は音楽評論家の故秋山邦晴さん(東京生まれ)によるもので、入り口では高さ2メートル、重さ3トンの庵治石のスピーカー2基が出迎える。店内奥の重厚な石の壁は、64年のニューヨーク世界博覧会日本館の試作だそう。
希少糖とラムレーズン入りのチーズケーキ(450円)をホットコーヒー(450円)と共に味わうのが人気。店を切り盛りする馬場順子さん(77)は「工夫が凝らされた店内を楽しみながら、ゆったりと過ごしてもらえたら」と語る。
(四国新聞・2024/09/01掲載)
城の眼
所在地 | 香川県高松市紺屋町2-4 |
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営業時間 | 午前9時~午後6時 |
定休日 | 日曜、祝日 |
TEL | 087-851-8447 |