高校生の感性に触れて 高松工芸高美術科作品展 23日まで
高松工芸高(香川県高松市番町)の美術科生徒による作品展が同市上林町の大西・アオイ記念館で開かれている。授業課題で取り組んだ個性あふれるデザイン画や油彩画の大作などが並び、生徒の生き生きとした感性に触れることができる。23日まで。
日頃の学習成果を発表しようと同高が毎年開いており、今年で9回目。1~3年生69人が制作した絵画やデッサン約100点を展示している。
2年生は浜辺に落ちている漂流物や貝殻などをデッサンした「海辺図譜」を制作。江戸中期に編さんされ動植物が精巧に描かれた「高松松平家博物図譜」を参考にしており、胡粉(ごふん)を塗り重ねることによって、たばこの吸い殻や納豆パックなどの凹凸をリアルに再現した。
1年生はフェルメールやモネらの名画を、直線と円で抽象化したデザイン画を出品。作品を客観視し誰もが分かりやすいように再構成している。
3年生の油絵専攻からは、今年の県美術展覧会に出品した大作を展示。自画像とオリジナルキャラクターを組み合わせた中西奏恵さんの入賞作や、卵黄を刺すフォークの背景にヒヨコたちがたたずむ作品などがあり、磨き続けた独自の世界観が表れている。
2年生の香川諒輔さん(16)は「生徒が中心となって作品の搬入、設営を手がけた。学年ごとに違う味わいがあるので、間近で楽しんでいただけたら」と来場を呼びかけている。
入場料は100円ほか。問い合わせは大西・アオイ記念館、電話087-880-7888。
(四国新聞・2024/09/05掲載)