展示作家にアジア出身11人 直島新美術館 現代アートをリード
福武財団(香川県直島町)は12日、来春に同町でオープン予定の美術館「直島新美術館」の展示作家を発表した。蔡国強(中国)や村上隆(日本)、ソ・ドホ(韓国)ら現代アート界をリードするアジア出身の11人(組)が名を連ねた。開館に合わせて記念展覧会を開き、新作や代表作を中心に展示する。
蔡は火薬を爆発させる絵画制作やパフォーマンスで知られ、米ニューヨークを拠点に活動。1995年には、「ベネッセアートサイト直島」を同財団と共に展開するベネッセホールディングス(岡山市)が、世界のアーティストを顕彰する「第1回ベネッセ賞」を授与した。
漫画やアニメなど日本の大衆文化と伝統美術を結び付けた「スーパーフラット」の概念を提唱する村上は、現代アートに大きな影響を与え続けている。ソは家族や民族などの出自を象徴する「家」をモチーフにした作品が代表作で、瀬戸内国際芸術祭など多くの国際展に参加している。
同財団の福武総一郎名誉理事長は「直島新美術館はこれまでの活動の集大成。今後もアートを通じたコミュニティーづくりに貢献したい」としている。
同館は建築家の安藤忠雄が設計を手がける。敷地面積6018平方メートルで鉄筋コンクリート造りの地上1階、地下2階建て。作品は、四つのギャラリー(延べ約1500平方メートル)などに配置し、随時展示替えを行う。
このほかの展示作家は次の通り。
会田誠(日本)、マルタ・アティエンサ(フィリピン)、Chim↑Pom from Smappa!Group(日本)、ヘリ・ドノ(インドネシア)、インディゲリラ(同)、N・S・ハルシャ(インド)、サニタス・プラディッタスニー(タイ)、パナパン・ヨドマニー(同)
(四国新聞・2024/10/17掲載)