鏡のようになった水面に夕日や人物が鮮やかに映り込む様子が人気を集める海水浴場の父母ケ浜。南米ボリビアの景勝地・ウユニ塩湖になぞらえ「日本のウユニ」などと呼ばれている。


鏡のようになった潮だまりの近くでポーズを取る観光客ら=三豊市仁尾町

鏡のようになった潮だまりの近くでポーズを取る観光客ら=三豊市仁尾町


 白く柔らかな砂浜は約1キロにもわたる。干潮時、沖合約400メートルにも及ぶ遠浅の砂浜に波がつくった文様が浮かび、多くの潮だまりが姿を現す。風が止まれば、そこが天空を映し出す鏡に変身する。シャッターチャンスは夕なぎの時間帯。被写体となる人物は水際へ、撮影者は低い位置でカメラを構えるのがポイントだ。

 20年以上、砂浜を清掃する地元ボランティア団体の鴨田隆司会長(78)は「魚にも喜んでもらえる美しさになるまで掃除を続ける」と笑顔を見せる。澄んだ海や空気に加えて、古里に注ぐ愛情がつくり上げた風景が、きょうも輝いている。
(四国新聞=文・中川剛志、写真・鏡原伸生)

(四国新聞・2019/08/18掲載)

メモ

 JR詫間駅からコミュニティーバスで約20分。高松自動車道の鳥坂、さぬき豊中各ICから車で約20分。駐車場は約300台(無料)。

父母ケ浜


所在地 香川県三豊市仁尾町仁尾乙203-3 父母ヶ浜海水浴場

父母ケ浜



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