「四国の逸品」全国に セトラスフードテック ECサイト開設 地酒、ブランド鶏…
セトラスホールディングス傘下のセトラスフードテック(香川県坂出市)は、EC(電子商取引)事業に乗り出した。四国4県の逸品を取り扱うオンラインストアを10月末に開設。食品や日本酒、アクセサリーなどのほか、同ストアでしか手に入らない商品をラインアップ。作り手の思いや背景にあるストーリーも取り上げ、多様化するギフト需要に応えるとともに四国の魅力を発信する。
セトラスフードテックは主に飲食事業を展開。四国の食や伝統工芸品などを、より多くの人に届けようと新規事業としてECサイトを開設した。
オンラインストア「しこくあーけーど」は、買い物客でにぎわうアーケード街をイメージ。30代以上を主なターゲットに商品やコンテンツをそろえた。
取り扱う商品は生産者からの直接仕入れが基本。一般的な通販サイトと異なり、特定のテーマに沿って複数の商品を組み合わせたセット販売が中心で、商品のネーミングには「漁師のファーストフード」「四国の朝ごはん」など遊び心をちりばめた。「チキンがお好きでしょ」は、骨付鳥のオリーブオイル漬けや四万十鶏のワイン煮などと、甘酸っぱくて飲みやすい地酒をセットにした。価格は9720円(税、送料込み)。
徳島県の酒造会社が手がける「黒瑪瑙(くろめのう)」(同6万6千円)は、水の代わりに日本酒で仕込んだ貴醸酒で、40年熟成させたもの。一般販売はされておらず、同ストアのみでの取り扱いとなる。
特別感を演出するため、各商品は、讃岐の伝統織物「保多織」などを使ったオリジナル風呂敷で包み、瀬戸内海を連想させる青色の段ボールで配送。商品や四国に愛着を持ってもらおうと、サイト内には、開発秘話などにスポットを当てた読み物も掲載している。
同社は「知る人ぞ知る逸品を生産者の思いと一緒に届けることで、商品のブランド化はもちろん、四国のファンを増やしたい」としており、今後取り扱う商品を増やすほか、生産者や伝統工芸作家らと連携してオリジナル商品の開発も目指す。
(四国新聞・2024/11/28掲載)