歌舞伎舞台で現代劇再び 土庄・肥土山で23日から 「サナトリウムの春」 東京の劇団と住民ら
昨年10月、300年以上の歴史を誇る土庄町肥土山の農村歌舞伎舞台(国指定重要有形民俗文化財)で上演された現代劇「サナトリウムの春~離小島(はなれこじま)療養所~」が、23日から同舞台で再び披露される。地元住民を含めた出演者たちは「暑い中、稽古を積んできた成果をぜひ見てほしい」と本番に向けて張り切っている。
公演するのは、小豆島を「演劇の島」として発信していこうと取り組んでいる東京の演劇集団「芸門(ゲート)」。小豆島では、昨秋の「サナトリウムの春」に続き、今年6月には「小さな島の日の出食堂」を小豆島ふるさと村(小豆島町)で上演した。いずれも地元住民や香川、岡山両県出身の「役者の卵」らが多数出演し、「地元参加型」を掲げている。
「サナトリウムの春」は2017年に東京で初めて上演され、人気を集めた感動作。昨秋の上演では、設定の舞台を小豆島に変更し、療養所の結核患者たちの悲喜こもごもの人間模様を描き、2日間で約600人の観客を動員した。
今回出演するのは、前回の「サナトリウムの春」と「小さな島の日の出食堂」の出演者の一部と、新たにオーディションで選んだ人にプロの役者を含めた計28人。一同は1日に島入りし、これまで精力的に稽古を積んできた。
芸門代表で舞台の作・演出を手掛ける佐藤良洋さん(40)は「前回と違った演出があるほか、肥土山と中山(小豆島町)の農村歌舞伎にメインで出ている役者さん同士の掛け合いも見どころ。冒頭には林家はな平さんの落語もあるのでお楽しみに」とPRしている。
公演は23~25日の3日間で、いずれも午後5時50分開演。入場料は大人3500円(前売り3千円)、中学生以下千円(前売り同額)。問い合わせは芸門、高橋さん〈090(1469)1944〉。
(四国新聞・2019/08/22掲載)
サナトリウムの春~離小島(はなれこじま)療養所~
会場 | 肥土山農村歌舞伎舞台(香川県小豆郡土庄町肥土山甲2303) |
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開催期間 | 8/23~8/25 |
開演時間 | 17:50 |
入場料 | 大人3500円(前売3000円) 中学生以下1000円 |
TEL | 090-1469-1944 |