善通寺市内の祭りをテーマにした写真展「善通寺市 祭り」が、香川県善通寺市善通寺町の善通寺市観光交流センター大広間で開かれている。各地域の獅子舞やみこしなど熱気あふれる場面を切り取った約100点が、来場者を祭りムードに引き込んでいる。31日まで(火曜休館)。


祭りの熱気を伝える作品が並ぶ写真展=善通寺市善通寺町、市観光交流センター

祭りの熱気を伝える作品が並ぶ写真展=善通寺市善通寺町、市観光交流センター


 市は本年度、訪日客らを対象にした観光ツアー事業の一環として、地元の祭りに使われる天狗(てんぐ)や烏(からす)天狗のお面(ダカ)の絵付け体験を実施している。写真展は、ツアー参加者に祭りの雰囲気を感じてもらうとともに、一般の人に広く市の祭りを知ってもらおうと企画。中讃地区を中心とした祭りの写真を撮影している「写真房 葛(かずら)」(多度津町)の高嶋啓行さんと中山智晴さんに作品を提供してもらった。
 みこしと太鼓台が競演する場面は、高さ1・7メートル、幅2・5メートルの布にプリントされた迫力の作品。のどかな田園風景の中を進むみこし渡御、ユーモラスな姿の奴(やっこ)、幼児が張り子の馬にまたがった「腰馬」、厳かな様子の神楽なども、臨場感たっぷりに収められている。
 また獅子組ごとの獅子頭と油単の写真を展示。ダカや獅子頭を手がけてきた県伝統工芸士の故松下芳夫さんも紹介している。
 かつては毎年獅子舞に参加していたという同市稲木町の牛田正章さん(74)は「いろんな地域の獅子や神事が見られて面白い。でもやっぱり自分の所の獅子が一番」と話した。
 絵付け体験の問い合わせは市商工観光課〈0877-63-6315〉。

(四国新聞・2025/01/16掲載)



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