香川県さぬき市教委は、四国遍路についてより多くの人に知ってもらおうと、遍路の情報をまとめた冊子をリニューアルした。合わせて英語版を新たに作成。札所参拝時の作法や読経などを新要素として追加しており、「四国遍路に興味はあるけど1歩目が踏み出せなかった人たちに手に取ってほしい」と呼びかけている。


遍路人口拡大へリニューアルした冊子(右)と外国人遍路に向け新調した英語版

遍路人口拡大へリニューアルした冊子(右)と外国人遍路に向け新調した英語版


 冊子のタイトルは「お大師さまと同行二人の四国八十八ケ所霊場」。これまでの内容から、四国遍路の歴史を中心に改め、昨年末に4千部が完成。外国人遍路が増加していることを背景に、日本語版の内容を英訳した英語版も千部新調した。
 「遍路をしてみたいが方法が分からない」などの声を受け、新たに札所の参拝手順や読経方法などを盛り込んだ。「本堂と大師堂の2カ所をお参りするのが基本」とした上で、山門や手水(ちょうず)場、本堂、大師堂などでのマナーを写真入りで紹介している。
 般若心経や光明真言、回向文(えこうもん)など本堂や大師堂へ奉納する読経も振り仮名付きで掲載。英語版では発声しやすいようローマ字を表記した上で、英訳できるものは英訳するなどの工夫を凝らしている。
 日本語版、英語版ともA5判サイズのフルカラー。さぬき市前山のおへんろ交流サロンで配布している。入館無料。開館時間は午前8時~午後4時。問い合わせはおへんろ交流サロン、電話0879-52-0208。

(四国新聞・2025/01/26掲載)



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