「サル団子」寒さに負けず 土庄・銚子渓
強い寒気の影響で冷え込みの厳しい香川県内。野生のニホンザル約300匹を餌付けしている土庄町肥土山の銚子渓自然動物園「お猿の国」では、サルたちが体を寄せ合って寒さをしのぐ「サル団子」が日増しに大きくなり、来園者を引き付けている。
サル団子は、多くのサルが集まって暖を取る様子が大きな団子のように見えることから名付けられた小豆島の冬の風物詩。日が傾き始める午後3時以降によく見られ、多い時には100匹近くになることもある。3月初めごろまで見られる。
同園一帯のサルはA、Bの2群に分かれている。4日は午後4時過ぎから小雪がちらつき、風が強まったこともあり、園中央の管理事務所近くのA群が約70匹のサル団子をつくった。最初に子連れの母ザルが集まり始め、続いて若いサルたちが周りを囲むように体を寄せていき、後からリーダー格のサルが間に割って入って中央に陣取った。母ザルに抱かれた子ザルは、大きなサル団子の中で気持ちよさそうな表情を見せていた。
夫婦で訪れた東京都豊島区の会社員、長谷川ゆきのさん(27)は「どのサルも温泉に入っているような穏やかな表情で、かわいらしかった」と笑顔で話していた。
(四国新聞・2025/02/06掲載)