高校生が和菓子デザイン 大手前丸亀 老舗店とコラボ、販売へ きょうから16日まで
大手前丸亀高校(香川県丸亀市大手町)の生徒と老舗菓子店の宝月堂(同市米屋町)がコラボレーションし、新たな和菓子3品を開発した。生徒はデザインを担当し、同校のシンボル・カイノキ(楷の木)とレモンをモチーフに提案。模様や色合いは菓子職人と意見を出し合った。8日からの店頭販売も決まり、「ぜひ味わって」としている。
今回のコラボは、生徒有志のボランティア団体「TSUNAGU」が学校食堂で開いている「まるCafe」がきっかけ。カフェでは地域おこしを目的に地元の名品を販売しており、茶道クラブがたてた抹茶と宝月堂の和菓子の販売を企画したところ、同店から「和菓子のデザインを考えてみては」と提案を受けた。
デザインは「TSUNAGU」委員長の高木悠汰さん(17)が挑戦。5日ほどで4案を書き上げ、このうちカイノキと、「まるCafe」でこれまでに扱ったタンジール・カフェ(同市南条町)のレモネードに発想を得た2案の計3案が採用された。
デザインを形にしたのは宝月堂の和菓子職人桑田桃子さん。高木さんら生徒を招いた試作会も開き、「楷の木」「まるCafeれもん」「松葉とれもん」の3品を完成させた。
「楷の木」は、葉が緑色から赤色に紅葉する四季の移ろいをグラデーションで表現。残る2種類のうち、一つはレモンの形をそのまま生かし、もう一つは黄色と緑色でレモンと松葉を表し、どちらもタンジール・カフェのレモネードシロップをゼリーにし、あんと合わせた「レモンあん」を包んでいる。
5日夕には高木さんや「まるCafe」メンバーが宝月堂を訪れ、完成品を試食。桑田さんは「高校生のアイデアや声を詰め込み、手間を惜しまず仕上げた」と振り返り、高木さんは「レモンあんは、和菓子では食べたことのない爽やかな味。購入してくれる人の顔を見るのが楽しみ」と期待を寄せた。
販売期間は16日まで。価格はいずれも540円。
(四国新聞・2025/02/08掲載)