東かがわRPG続編完成 三本松高生、制作に参加 「食」に焦点、観光案内にも
東かがわ市とウェブ解析士協会(東京)、三本松高生がタッグを組んで制作していたスマートフォン向けロールプレーイングゲーム(RPG)「Glove Story(グローブストーリー) 2」が完成し、3月末に配信を開始した。今作は香川県東かがわ市のグルメを中心に物語が展開。ストーリーは「オズの魔法使い」を参考に、高校生らしく「成長と青春」がコンセプトとなっている。
グローブストーリーの1作目は、市制施行20周年記念で市と同協会が制作し、2024年2月に課金要素のないスマホ向けRPGとしてリリース。ご当地ゲームとして注目が集まる中、高校生から「一緒に作りたい」という声が上がり、当初は前作の「外伝」という位置付けだったが、生徒たちの頑張りもあり、新たな物語として制作した。
1、3年生だった5人の生徒が昨年7月から計10回のワークショップに参加。同協会の八木暁史さん(40)と共にキャラクター像を検討したり、シナリオやエピソードを考えたりしながら完成させた。
今作は、香川で祖父母と暮らす主人公が竜巻に巻き込まれ、見知らぬ“てぶくろ島”に流れ着くところから始まる。冒険中に「かかし」「トラ」「木こり」といった仲間と出会い、物語を通じてそれぞれが成長を遂げていく。
ゲーム映像はドット絵を踏襲。前作は市の名所などを御朱印形式で収集するのがお楽しみ要素の一つだったが、今作では生徒たちが厳選した飲食店など市内50店舗のスタンプを集める。
制作に携わった生徒たちは「ゲーム作りの経験が一切ない中で不安だったが、みんなと協力しながらなんとか形にできた」「制作を通じて挑戦することの大切さを実感した」と笑顔。八木さんは「生徒たちが『東かがわ市と関われて良かった』と感じてくれていればうれしい」と話した。
今作も無料。1時間程度でクリアできる。自らも修正作業などに取り組んだ上村一郎市長は「今年は瀬戸内国際芸術祭や大阪・関西万博などで市内を訪れる人が増える。ゲームは観光マップとしての役割もあるので、来る前や移動中にぜひ楽しんで」と呼びかけている。
(四国新聞・2025/04/10掲載)