香川県善通寺市の総本山善通寺(菅智潤法主)は、境内にカフェを本格オープンした。同寺は弘法大師空海の生誕地とされており、空海ゆかりの精進料理や地元食材を提供、女性客を中心に人気を集めている。


境内に本格オープンしたカフェ=香川県善通寺市、総本山善通寺

境内に本格オープンしたカフェ=香川県善通寺市、総本山善通寺


 同寺によると、境内に宿坊はあるが、一般の参拝者に飲食を提供する場所はなかった。また日陰が少なく、猛暑時には熱中症で救急搬送される人もいたという。そのため涼める休憩所として、昨夏から宿坊1階にドリンクを提供する簡易カフェを開設。今春、食事もできる場所として本格オープンした。
 店名は、空海の幼名「真魚(まお)」から名付けた「まおかふぇ」。目玉の「まお御膳(ごぜん)お粥(かゆ)セット」には、空海の三大霊跡にちなみ、湯葉を使った「東寺揚げ」、高野豆腐の「高野田楽」、善通寺市特産のダイシモチ麦のおかゆを設定。空海の誕生日6月15日に合わせ、計15品をしたてた精進御膳となっている。2500円(要予約)。
 このほかダイシモチ麦のご飯、大豆ミート、季節野菜を使った精進カレー(千円)は、ビーガン(完全菜食主義者)にも対応。豚丼や山かけそばなどの食事メニュー、ぜんざいや抹茶セット、コーヒーなども用意している。
 テーブル席のほか、境内を眺められるカウンター席もある。営業時間は午前10時から午後4時で、食事は午前11時から午後2時半。同寺は「落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しみ、心も体も健康になってもらえたら」としている。

(四国新聞・2025/04/20掲載)


総本山善通寺



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