芥川賞・直木賞作家のサイン展が香川県高松市昭和町の菊池寛記念館で開かれている。休館前の記念展として開催。大江健三郎氏ら8人のサインが並び、来場者の興味を誘っている。5月6日まで。


大江健三郎氏ら作家8人のサインが並ぶ展示=香川県高松市昭和町、菊池寛記念館

大江健三郎氏ら作家8人のサインが並ぶ展示=香川県高松市昭和町、菊池寛記念館


 記念館はサンクリスタル高松内にあり、施設のリニューアル工事に伴い同7日から2027年秋まで休館する予定。
 展示しているのは、記念館とゆかりのある大江、浅田次郎、伊集院静、門井慶喜、北村薫、林真理子、松永K三蔵、宮尾登美子各氏のサイン。いずれも講演会などで来館した際に寄せたもので、筆跡からにじみでる人柄や、寛への思いがうかがえる。
 このうち、小説「文豪、社長になる」を執筆した門井氏は「本を1冊書いてもまだまだ知ることが山ほどある それが菊池寛」と記しており、その人となりに魅力を感じていることが分かる。
 また、大江氏が約35年前に講演会で高松を訪れた際に書いた色紙には「菊池寛の小説は見る、感じるより考えることで書かれていると思う」とある。
 担当学芸員は「休館前にぜひ足を運び、記念館の歩みや歴史に触れてほしい」としている。休館中は県内の図書館などで出張展示を予定している。
 入場無料(常設展示室は有料)。6日は常設展示室も無料。問い合わせは記念館〈087-861-4502〉。

(四国新聞・2025/04/27掲載)


菊池寛記念館



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