2020年東京五輪に向けたカヌー競技のテスト大会に合わせ、ハンガリーのカヌースプリントチームが坂出市府中町の府中湖カヌー競技場で合宿を行っている。チームは五輪本番でも府中湖で事前合宿を行う。選手たちは完成したばかりの新トレーニングセンターなどを高く評価しつつ、「課題は暑さ対策」と環境への順応を重点にトレーニングに打ち込んでいる。


五輪テスト大会前の合宿でトレーニングを行うハンガリー選手=坂出市府中町、府中湖カヌー競技場


 2020年東京五輪に向けたカヌー競技のテスト大会に合わせ、ハンガリーのカヌースプリントチームが坂出市府中町の府中湖カヌー競技場で合宿を行っている。チームは五輪本番でも府中湖で事前合宿を行う。選手たちは完成したばかりの新トレーニングセンターなどを高く評価しつつ、「課題は暑さ対策」と環境への順応を重点にトレーニングに打ち込んでいる。

 ハンガリーチームの府中湖での合宿は昨年10月に続き2回目。今回は、五輪本番の会場「海の森水上競技場」(東京都江東区)で12日から15日まで開かれるテスト大会への出場に合わせ、本番を想定した日程で4日から9日まで合宿を行う。

 合宿を行っているのは世界選手権のメダリストら同国トップ選手の男女7人とスタッフ6人。練習が公開された6日はカナディアン競技の選手らが千㍍のコースで練習を繰り返した。

 取材に応じたバッラ・ヴィラーグ選手(25)は「昨年の合宿も参加したが今回は新しいトレーニング施設があり、とても良かった。集中して練習できている」、ドーリ・ベンツェ・バラージ選手(22)も「最新のトレーニング機器は素晴らしく、持って帰りたいくらい」と今夏完成した新トレセンを高く評価した。

 一方、選手たちは「とにかく湿度が高い」「呼吸の仕方に気をつけている」などと日本の暑さに閉口した様子。ヘッドコーチのフットネル・チャバさんは「今回は医療スタッフを帯同して脱水症状を起こさないよう注意している。本番までに暑さ対策を見いだしたい」と話した。

 この日は練習後に交流プログラムもあり、市内の小中学生でつくる「さかいでっこガイド隊」が林田港で巨大サイロを案内するなど選手らに港町・坂出を紹介した。

(2019/09/06掲載)



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